「国語」という科目の面白さ(説明文編)

 「国語」という科目はとかく勘違いされやすい科目ではないかと私は思っています。多いのが「私は日本人だから国語は勉強しなくても何とかなる」という意見です。これは大きな勘違いです。「国語=日本語の勉強」ではありません。確かに「漢字の練習」や「主語+述語・・・。の構造」「敬語」などは日本語の勉強でしょう。でも国語という科目を学習する本当のねらいは「まだまだ日本語に不慣れな小・中学生が日本国内で生活するために困らない程度の日本語という語学を学ぶ」ことではなく「日本語で書かれた文章を論理的に読み解いていく力を学んでいくこと」なのです。少なくとも学校や塾は日本語学校ではありません。

 私が思う国語という科目の面白さをご紹介したいと思います。まず「説明文」です。説明文に採用されている文章は「動物学」などの自然科学系の文章や「社会学」などの社会科学系の文章など多種多様です。つまり説明文を読解しながら動物学や社会学などさまざまな知識に触れることができるのです。これは他の教科にはない国語の面白さだと私は思います。開智塾で使用している「eトレ」の小5国語の問題文に「小数の足し算の計算方法」を解説しているものがありました。この文章には計算方法の丁寧な解説が載っていました。おそらく算数の教科書には出てこないくらいの長文で。国語の勉強ではありましたが解いていた小学生は「算数の計算の仕方がこんな長文で書かれているのを見たことはない」でしょうからある意味新鮮な感じがしたのではないでしょうか。

 また昔「東京大学」の国語の入試問題を見たとき「サッカーのオフサイドについて」がテーマの評論文がありました。私は当時大学入試の現代文の問題研究をしていた時この東京大学の問題を見ました。「オフサイドというルールが設けられた理由」が書かれたこの評論文を読んでみて入試問題の傾向よりも「オフサイド」について学べたのが収穫でしたね。

 このように国語という科目の面白さを是非とも知ってもらいたいですね!来週は「小説文」についてお話しますね。

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